ご自宅で気軽につくることができる、とろける生チョコレートを試したことがある方は多いのではないでしょうか。
生チョコの持つこの独特な食感は、冷蔵庫でおおよそ3時間ほど冷やすことによって得られます。さらに、必要となる材料も少なめで済むため、料理に自信がない方でもトライしやすいのが嬉しいポイントです。
ところが、冷蔵された状態で十分固まらない事態に直面したことのある方もいらっしゃるかもしれません。冷却時間を長くしてみたとしても、たまにはうまくいかない時がありますよね。
おいしい生チョコレートを作るためのコツは、選ぶ材料とその混ぜ方に隠されています。
このノウハウを身につけることで、約3時間の冷却だけで、なめらかで口どけの良い生チョコレートを作ることができるのです。
生チョコづくりのポイントとは?細かく見てみよう!
滑らかさとほろ苦さが人々に愛される生チョコ。この特徴を生かすため、使用するチョコレート選びに注目が必要です。
シンプルな材料で手軽にできる生チョコですが、冷蔵庫での冷やし時間は3時間程度が目安です。
ではチョコレートの選び方に関する情報を探ってみましょう。
60%カカオ含有が理想の生チョコレートと言えるかも
製菓用チョコの多様性に迷ったら、カカオ成分が約60%のものを選ぶことをおすすめします。
カカオ含有量が少なめだと固まりにくさに直面することも。特化した店舗やオンラインであれば容易に手に入るでしょう。
一方で、濃厚な風味を望むならカカオ含有量を上げ、子ども向けには50~60%のミルクチョコレートがぴったりです。
製菓用チョコの魅力とは、なめらかな仕上がりと素材がしっかり固まる点にあります。
定番の板チョコでの生チョコ作りは可能か?
ご家庭にある板チョコを使い生チョコを作ることもできます。ブラックチョコが向いていますが、ミルクチョコも使えます。
ただし、カカオ含有量によっては生クリームの量を調整することが大事です。生クリームの過剰は固体化の障害となり得ます。
生チョコを型に入れる際のアドバイス
生チョコが均等に固まらないこともありますが、固まったとしてもトレイへの直接流し込みは避けましょう。
ラップやクッキングシートがあれば、それを敷いた上で作業を進めることにより、完成品を美しく取り外すことができます。中でもクッキングシートは特におススメで、トレイのサイズに合わせてカットし、角まで生チョコをきちんと流し入れられます。
コーヒー豆をチョコでくるんだやつめっちゃ好きで食べてたな~
エアロとかしゅわしゅわ系もすこ。
生チョコに至っては自作したことある(チョコ成分量のせいで失敗におわったけど!)— ゆーやん (@1018Yusyumi) August 10, 2018
生チョコレシピの極意:生クリーム使い方の秘策
生チョコの美味しさを決めるカギは、生クリームの使用量にあります。 その理想量を知ることが、見事な仕上がりへの第一歩となります。
つい多めに使いがちな生クリームですが、配分のバランスが勝負の分かれ目です。
チョコレートと生クリーム、最適な配合比率は?
生チョコを作る際のチョコレートと生クリームの最適な配合比率は、「2対1」です。 この配分で混ざり合わせてから冷やし固めると、艶やかな生チョコが完成します。
なお、測量はグラム単位で行うのがベストです。 使う材料は以下の通りです。
- 製菓専用チョコレート: 200g
- 生クリーム: 100g(製菓専用の場合)
- 生クリーム: 90g(市販の板チョコ利用の場合)
市販の板チョコの場合、カカオ含有量が少ないので、硬くなるのに時間がかかることがあります。 ですから、生クリームは若干量を控えめにするのがコツです。 生クリームが過多だと固まりにくくなりますが、少な過ぎては滑らかな触感が損なわれます。
生チョコを混ぜる際の秘訣
チョコとクリームの比率が正しくても、混ぜ方が不十分だと理想の生チョコは作れません。 なめらかな生チョコを仕上げるためのステップは以下のとおりです。
- チョコレートを小さく割り、細かく刻む。
- 生クリームを鍋で加熱し、沸騰寸前までにする。
- 細切れにしたチョコを加え、完全に溶かして混ぜ合わせる。
- クッキングペーパーを敷いたトレイに生クリームを混ぜ合わせたチョコを流し込む。
- 冷蔵庫で3時間ほど冷やす。
- 食べやすいサイズにカットし、最後にココアパウダーを振りかける。
多くのレシピが湯煎法を推奨していますが、温めた生クリームとチョコを組み合わせる方法が一番おすすめです。 このアやり方でチョコレートは均等に温められ、滑らかに溶け合います。
またトレイに入れたら、空気を抜く意味で軽くたたいてから表面をフラットに整えることが重要です。
このような小さい気配りが、最終的な完成度を飛躍的に引き上げます。
生チョコ食べたくて自作した。手抜きしたらちょっと(だいぶ?)失敗したけど自分用だからまあいいやw
— ウェン🦞 (@wen_meme) February 14, 2021
冷凍庫を利用した生チョコの固め方
生クリームをふんだんに使用したやわらかい生チョコレートは、冷凍庫で適度に硬化させることが可能です。冷凍庫で1時間ほど入れておけば、形成がしやすい程度に硬くなります。さらに3時間経過すると、冷凍庫内で完全に固まった生チョコレートを味わうことができるでしょう。
口に入れた瞬間の冷ややかな硬さは、直ぐにとろけ出し、絶妙な味わいを提供します。
しかし、冷凍庫から取り出すと、すぐに元の柔らかさに戻ってしまうため、ギフト用には不向きな場合があります。
よって生チョコレート作りのコツは材料の混合にあるものの、時間に余裕がない時は、冷凍庫を駆使すると上手くいくかもしれません。
生チョコが固まらずに困ったら?再利用レシピ集
固まらない生チョコは捨てずに、美味しいリメイクで蘇らせましょう。試す価値のあるアイデアをご紹介します。
リメイクして生チョコムースを作ろう
必要な材料:
- 固まらなかった生チョコ
- 生クリーム 100ml
- 卵黄 2個分
- 砂糖 大さじ1
- ゼラチン 5g(お好みで追加)
調理手順:
- 固まらなかった生チョコを温め直し、なめらかにする。
- 卵黄と砂糖を混ぜ、色が白くなるまでよく攪拌する。
- 生クリームを半立て状にし、卵黄と少しずつ加えながら、よく混ぜ合わせる。
- 滑らかにした生チョコを生クリームと卵黄を合わせたものに加え、均一になるまで混ぜる。
- ゼラチンを使用する場合は、溶かして生チョコムースに組み入れる。
- 容器に注ぎ、冷蔵庫で3〜4時間冷やして固める。
生チョコを使ったクッキーレシピ
準備するもの:
- 固まらなかった生チョコ
- 薄力粉 100g
- バター 50g
- 砂糖 30g
- 卵黄 1個分
- ベーキングパウダー 小さじ1/2
作成手順:
- バターと砂糖をボウルで混ぜ、クリーム状になるまでしっかりと混ぜ合わせる。
- 卵黄を加え更に混ぜ合わせる。
- ふるった薄力粉とベーキングパウダー、生チョコを加えて軽く混ぜる。
- 一まとめにした生地を冷蔵庫で30分寝かせる。
- 冷蔵庫から出し、クッキーの形を整えた生地を180℃に予熱したオーブンで15分ほど焼き、冷ましてからいただく。
朝食にぴったり生チョコトースト
材料一覧:
- 固まらなかった生チョコ
- 食パン
- トッピング用ナッツやフルーツ(任意)
作り方のポイント:
- 食パンに生チョコをぬり、ナッツやフルーツをトッピング。
- トースターでちょうど良い焼き色がつくまで焼き、生チョコが溶ける程度に加熱。
- 焼きたてをそのまま楽しむ。
生チョコディップでフルーツを豊かな味わいに
材料:
- 固まらなかった生チョコ
- フルーツ(いちご、バナナなど)
- クラッカーやビスケット
簡単ディップの作り方:
- 生チョコを柔らかくなるまで温めて、小皿に移す。
- フルーツやクラッカー、ビスケットを生チョコディップと共に楽しむ。
自宅で生チョコを失敗せずに作るためには:まとめ
自宅で簡単に作れる生チョコは、素材の絶妙な割合と製作過程の細かな注意点に秘密が隠されています。生クリームとチョコレートを理想的な2:1の割合で組み合わせ、適切な冷却方法を身につければ、手早く美味しい生チョコが出来上がります。
万が一、失敗してしまった場合でも、創意工夫によって別のデザートへと生まれ変わらせる可能性があります。
この記事を参考にして、ぜひ自宅で美味しい生チョコ作りを楽しまれてみてはいかがでしょうか。