「5分の3って何パーセント?」と聞かれて、思わず手が止まってしまったことはありませんか。
分数とパーセントの関係は、シンプルだけど意外と混乱しやすいところです。
この記事では、小学生の親御さんが子どもに分かりやすく教えられるように、「5分の3=60%」を例にしてやさしく解説します。
さらに、ほかの代表的な分数(4分の3、3分の2など)も表や具体例で比較しながら、理解を深められる構成になっています。
家庭学習での“教え方のコツ”までわかるので、算数がちょっと苦手な親御さんにも安心です。
親子で楽しく学びながら、「パーセントって身近で使えるんだ!」と感じてもらえる内容を一緒に見ていきましょう。
5分の3は何パーセント?小学生にもわかるやさしい計算の考え方

分数とパーセントの関係って、意外とあやふやになりがちですよね。
ここでは、「5分の3は何パーセント?」という疑問を通して、子どもにも分かりやすく説明できる方法を紹介します。
おうちでの学習サポートにぴったりな内容なので、親子で一緒に考えてみましょう。
分数とパーセントの関係をやさしく説明
まず、「パーセント(%)」というのは、100を基準にした比べ方のことです。
つまり、パーセントは全体(100)に対してどのくらいかを示す数字なんですね。
たとえば、100個のうち60個を指すなら60%、100点満点で80点なら80%ということです。
これを分数で表すと、分母が「全体」、分子が「一部」を意味します。
5分の3というのは、「5個のうち3個が該当する」という意味です。
では、これを100個(つまり全体=100)に直すとどうなるでしょうか?
5分の3をパーセントに直すステップ解説(図付きで理解)
計算の基本はとてもシンプルです。
分数をパーセントにするには、分数 × 100をすればOKです。
式で書くと、
3 ÷ 5 × 100 = 60
つまり、5分の3=60%という答えになります。
| 分数 | 計算式 | 結果(パーセント) |
|---|---|---|
| 3/5 | 3 ÷ 5 × 100 | 60% |
| 4/5 | 4 ÷ 5 × 100 | 80% |
| 1/2 | 1 ÷ 2 × 100 | 50% |
こうして見比べると、分数が大きくなるほどパーセントも大きくなることが一目でわかりますね。
このように表で整理すると、子どもも感覚的に理解しやすくなります。
「100倍する」ってどういう意味?子どもに説明するコツ
「100倍する」と聞くと、ただ数字を大きくしているように思えますが、実はそうではありません。
これは「全体を100にそろえる」という操作です。
たとえば、リンゴ5個のうち3個が赤いとき、それを100個のリンゴに置き換えて考えると、60個が赤い、という考え方です。
つまり、パーセントとは“分数を100個に換算したときの割合”なんですね。
| もとの数 | 割合 | 100個に換算した数 |
|---|---|---|
| 5個中3個 | 3/5 | 60個(=60%) |
| 5個中4個 | 4/5 | 80個(=80%) |
| 4個中3個 | 3/4 | 75個(=75%) |
こうした具体例を出すと、子どもにも「なるほど」と納得してもらいやすいです。
また、「100個にするといくつになる?」とクイズ形式で話しかけると、楽しく覚えられます。
このように、5分の3=60%は単なる計算式ではなく、「100個中の数に直す考え方」だと伝えるのがポイントです。
“100個にそろえるとどうなるか?”という感覚を育てると、算数がぐっと得意になります。
ほかの分数も一緒に覚えよう(5分の4・4分の3・3分の2)
「5分の3=60%」がわかったら、次はほかのよく出てくる分数も一緒に覚えてしまいましょう。
小学生の算数では、分数とパーセントをセットで理解することが大切です。
ここでは、5分の4・4分の3・3分の2を例に、計算の仕方とコツを見ていきます。
代表的な分数とパーセントの対応表
まずは代表的な分数をパーセントに変換してみましょう。
やり方は前章と同じく、「分数 × 100」でOKです。
| 分数 | 計算式 | 結果(パーセント) |
|---|---|---|
| 3/5 | 3 ÷ 5 × 100 | 60% |
| 4/5 | 4 ÷ 5 × 100 | 80% |
| 3/4 | 3 ÷ 4 × 100 | 75% |
| 2/3 | 2 ÷ 3 × 100 | 約66.7% |
| 1/2 | 1 ÷ 2 × 100 | 50% |
こうして表にすると、違いが一目で分かります。
分母が小さいほど1つの単位が大きくなり、分子が増えるほどパーセントも増えるという関係が見えてきます。
割り切れない分数はどうする?小数と四捨五入の使い方
3分の2のように、分母が3の場合は割り切れません。
2 ÷ 3 = 0.6666…と、ずっと続く小数になります。
このようなときは、小数点第3位くらいで四捨五入して「約66.7%」と表すのが一般的です。
「約」をつけることで、ぴったりではないけれど近い値だと伝えられます。
| 分数 | 小数での値 | パーセント表示 |
|---|---|---|
| 2/3 | 0.6666… | 約66.7% |
| 1/3 | 0.3333… | 約33.3% |
| 2/7 | 0.2857… | 約28.6% |
子どもに教えるときは、「割り切れないときは“だいたいこのくらい”と考える」と説明してあげると良いでしょう。
正確さよりも、感覚的な理解を優先してOKです。
分数をパーセントに変える練習問題
実際に親子で挑戦できる練習問題を用意しました。
子どもと一緒に声に出して考えると、自然と覚えられます。
| 問題 | 計算式 | 答え |
|---|---|---|
| 5分の4 | 4 ÷ 5 × 100 | 80% |
| 4分の3 | 3 ÷ 4 × 100 | 75% |
| 3分の2 | 2 ÷ 3 × 100 | 約66.7% |
| 10分の7 | 7 ÷ 10 × 100 | 70% |
| 8分の5 | 5 ÷ 8 × 100 | 62.5% |
表を見ながら、数の大きさを比べたり、「こっちは多いね」「こっちは少ないね」と話すと、算数の感覚が自然と育ちます。
ポイントは、公式を暗記させるよりも「なぜそうなるのか」を一緒に考えることです。
理解のスピードがゆっくりでも焦らず、ひとつずつ確かめながら進めましょう。
分数とパーセントの関係をまとめて覚えると、算数の基礎力がぐっと高まります。
子どもと一緒に楽しむ算数のコツ

分数とパーセントの関係がわかってきたら、次は「どうやって子どもに楽しく教えるか」がポイントになります。
計算だけで終わらせず、日常生活の中で自然に学べるようにすることで、子どもが「算数っておもしろい」と感じられるようになります。
この章では、親子で算数を楽しむための工夫や、教え方の注意点を紹介します。
日常生活の中で「パーセント」を見つけよう
算数を身近に感じさせる一番の方法は、日常生活の中から数字を探すことです。
たとえばスーパーの「20%引き」「半額」などの表示は、立派なパーセントの学びの場です。
「これって何分のいくつかな?」と話しかけることで、自然に分数とパーセントを結びつけることができます。
| 場面 | 話しかけの例 | 学べること |
|---|---|---|
| スーパーの割引 | 「20%引きって、100円の商品ならいくら安くなると思う?」 | パーセントの意味と計算 |
| テストの点数 | 「80点って100点中の何%かな?」 | 分数からパーセントへの変換 |
| お菓子の配分 | 「5個のうち3個食べたら、どのくらい食べたことになる?」 | 分数の感覚 |
こうした会話を通じて、算数が「教科書の中の数字」から「自分の生活に関係する数字」へと変わっていきます。
生活の中に算数を見つけられるようになると、子どもは自分で考える力を伸ばせます。
「分数とパーセント」のつまずきポイントとその教え方
多くの子どもがつまずくのは、「分母」「分子」「100倍」という言葉がピンとこないことです。
抽象的な言葉よりも、目で見える例えを使って説明するのがコツです。
| つまずきポイント | よくある反応 | 効果的な教え方 |
|---|---|---|
| 分母・分子の意味 | 「どっちが上でどっちが下かわからない」 | ピザやケーキの切り分けを例にする |
| 100倍する理由 | 「なんで100をかけるの?」 | 「100人いたら何人になる?」と置き換えて説明 |
| 小数が続く数 | 「0.6666って終わらないの?」 | 「ずっと続くけど、だいたいこのくらい」と教える |
身近なものを使って説明すると、子どもはイメージしやすくなります。
数字を「見る」より「感じる」体験を増やすことが、理解への近道です。
親がやってはいけない「教え方の落とし穴」
一生懸命教えているのに、なぜか子どもが嫌がる…という経験はありませんか。
実は、親が無意識にやってしまう「教え方の落とし穴」があるのです。
| NG行動 | 理由 | 代わりの声かけ |
|---|---|---|
| すぐに答えを教える | 考える前に正解を聞くと、思考力が育たない | 「どうやって考えたらいいと思う?」と質問する |
| 間違いをすぐに直す | 間違いの中に気づきがある | 「どこが違うか一緒に見てみよう」と促す |
| 「なんでできないの?」と言う | プレッシャーを与えることで算数嫌いになる | 「ここまでわかってきたね」と進歩を認める |
算数は、「わかった!」という小さな成功体験の積み重ねが大切です。
親が焦らず、見守る姿勢を持つことで、子どもは自信をつけていきます。
算数を教えるのではなく、算数を一緒に楽しむ時間を作ること。
それが、家庭学習でいちばん大事なことなのです。
まとめ|5分の3=60%を親子で楽しく学ぼう
ここまで、5分の3をはじめとする分数とパーセントの関係を、わかりやすく解説してきました。
算数の「割合」は、日常生活にもよく登場する大切な考え方です。
最後にこの記事のポイントをまとめておきましょう。
| 学んだこと | ポイント |
|---|---|
| 5分の3=60% | 分数 × 100でパーセントに変換できる |
| 他の分数との関係 | 4/5=80%、3/4=75%、2/3=約66.7% |
| 「100倍する」理由 | 全体を100個にそろえて比べやすくするため |
| 教え方のコツ | 生活の中の数字(割引・テストなど)で考える |
| 親の関わり方 | 焦らず、一緒に考える姿勢を大切にする |
算数は、「できる・できない」ではなく、考えることを楽しむ教科です。
子どもが「なんで?」と聞いたときこそ、成長のチャンスです。
一緒に考えることで、子どもは「わかる」よりも「考える楽しさ」を知ることができます。
5分の3=60%というシンプルな問題を通して、親子で学ぶ時間そのものが宝物になります。
今日からぜひ、生活の中で「パーセント」を探してみてください。
それが、算数をもっと好きになる第一歩です。

