2025年11月以降、LINEの対応環境が大きく変わる見込みです。特にiPhone 8のようにiOS 16までしか対応していない端末では、LINEアプリの最新版が使えなくなるリスクが高まっています。
「まだ使えてるから大丈夫」と油断していると、ある日突然LINEが開けなくなる可能性も。この記事では、なぜ古いiPhoneでLINEが使えなくなるのか、その理由と、iPhone 8を使い続けるための現実的な対策をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- iPhone 8がLINEに非対応になる可能性とその背景
- LINEが古いiOSを切り捨てる理由
- iPhone 8でLINEを使い続けるための対策
- 機種変更時のデータ移行の手順と注意点
2025年11月以降、iPhone 8ではLINEが使えなくなるのか?
iPhone 8ユーザーにとって、2025年11月はひとつの分岐点になりそうです。現時点ではまだLINEが利用できる状況でも、「iOS 17以上が必須」という公式の要件が出始めているため、近い将来にLINEが使えなくなる可能性は現実味を帯びています。iPhone 8は最大でもiOS 16.7.9までしか対応しておらず、それ以降のOSには非対応。つまり、LINEが「iOS 17以上でないとインストールできない」仕様に完全移行した場合、アップデートも新規インストールもできなくなり、事実上の利用終了となります。
では実際に、どのようなリスクがあるのでしょうか?ここでは3つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
iPhone 8はiOS 17に非対応、LINEの動作環境から外れる可能性
Appleが公式に提供しているiOSのアップデート対応表によると、iPhone 8およびiPhone 8 Plusは、iOS 16.7.9が最終バージョンとなっています。そのため、iOS 17以降を必要とするアプリには対応できないというのが現実です。
そして2025年10月時点で、LINEのApp Storeページには「iOS 17.0以上が必要」と明記されており、今後のアップデート方針として、より新しいOS環境に最適化していくことがはっきり示されています。これにより、iPhone 8では最新版LINEアプリのインストールができなくなり、更新もストップする可能性が高まります。
もちろん、現時点で動いているLINEを引き続き使える可能性もありますが、サポート対象外となるため突然の不具合や強制ログアウト、セキュリティリスクなどのトラブルが発生するリスクがあることを理解しておく必要があります。
LINEのサポート終了スケジュールとiOSバージョンの関係
LINEは過去にも度々「古いバージョンのサポート終了」を実施しています。たとえば、2024年11月には「LINEバージョン12.18.0未満のサポート終了」が公式発表され、それ以前の環境ではアップデートも利用もできなくなりました。
こうした変更は段階的に行われることが多く、まずは「アップデートできない」という通知が届き、次第に「ログインできない」「トーク履歴が復元できない」などのトラブルが増えていき、最後には完全に使用不可になる流れです。
今回もその流れを踏襲するとすれば、2025年11月にLINEバージョン13.20.0未満のサポート終了が噂されている中、iOS 17以上にしかインストールできない最新版LINEがリリースされれば、iOS 16のままでは将来的に“使えない環境”になる可能性は非常に高いと言えます。
「今は使える」が落とし穴?アップデート不可のリスクとは
iPhone 8ユーザーの中には「今は普通に使えているし、特に不自由していないから大丈夫」と思っている方も多いでしょう。確かに、2025年10月時点ではLINEもiOS 16.7.9で利用可能で、日常的なトークや通話も支障なく行えます。
しかし、ここが落とし穴です。LINEはいつも突然、「このバージョンでは使用できません」「この端末ではサポート対象外です」といった通知を出すことがあります。そしてアップデートを試みても、「お使いのデバイスには対応していません」と表示されてアップデートすらできないという事態に陥ることがあるのです。
しかも、アプリのアップデートができないということは、セキュリティの脆弱性が修正されないまま使い続けることを意味します。これはLINEのようなプライバシー性の高いアプリにとっては致命的なリスクです。
「まだ大丈夫」は「もうそろそろ危ないかも」に変わるタイミングが突然来る。それがLINEと古いiOSの組み合わせなのです。
なぜLINEは古いiOSを切り捨てるのか?その3つの理由
iPhone 8などの古い端末を使っている方にとって、「なんでLINEは古いiOSをサポートし続けてくれないの?」という疑問はごく自然なものです。まだちゃんと動いているし、ハード的には問題ないのに…。でも実は、LINEが古いOSのサポートを終了していくのには、明確な理由があります。
ここではその理由を、主に3つの観点から詳しく解説します。これを知ることで、「LINEの都合で切られる」と感じるのではなく、技術的・安全面・運用上の“必要な判断”であることが分かるはずです。
セキュリティ維持のために古いOSを対象外に
LINEが古いiOSをサポート対象外とする最大の理由は、セキュリティの確保です。古いOS、たとえばiOS 15や16では、すでにAppleによるセキュリティアップデートが打ち切られているか、今後打ち切られる見込みが高い状態です。
このような環境でLINEを使い続けると、既知の脆弱性を悪用したサイバー攻撃にさらされるリスクが高まります。LINEのように、個人のやり取りやプライベートな情報を多く扱うアプリでは、**「暗号化通信」「認証セキュリティ」「バックアップの安全性」**といった要素が非常に重要です。
そのため、開発側としてもセキュリティ的に信頼できない環境をサポートし続けることは非常に困難。逆に、最新のiOSには強化されたセキュリティ機能が多数備わっており、より安心してLINEを使えるようになるのです。
新機能対応とアプリ性能向上が求められている
スマホアプリは、OSの進化とともにどんどん新機能が追加され、より快適な使い勝手が求められるようになります。LINEも例外ではなく、ビデオ通話の画質向上やリアクション機能、スタンプのアニメーション処理など、さまざまな改善を行っています。
こうした新しい機能の多くは、Appleが提供する最新のOS向けAPI(機能拡張)に依存しています。つまり、古いiOSではこれらの機能が使えなかったり、動作が不安定になったりするのです。
そのため、LINEはユーザー体験を最適化するために、古いiOSを切り捨て、最新OSにフォーカスする方針を取っています。これはユーザーにとっても、より快適で便利なLINEを提供するための選択肢なのです。
メンテナンス効率化のための合理的な判断
もうひとつ重要な理由は、開発・運用側の効率化です。アプリ開発者にとって、複数の古いOSバージョンを同時にサポートすることは、テスト工数、バグ修正、リリース管理などあらゆる面でコストがかかります。
たとえば、iOS 14・15・16・17…と対応し続けると、それぞれのバージョンに対して個別に調整が必要になり、開発スピードが大幅に落ちてしまうのです。その結果、最新機能の開発や不具合修正が遅れ、全体の品質にも悪影響が出てしまいます。
こうしたリスクを避けるため、LINEは一定のOSバージョン以下を切り捨てる「サポート終了」を定期的に行っています。これはLINEだけでなく、他の多くのアプリも採用している、**アプリ開発の“標準的な運用方針”**なのです。
iPhone 8を使い続ける人のための対策と工夫
「機種変更したいけど、お金がない」「まだ普通に使えてるし、変えたくない」──そんな理由でiPhone 8を使い続けている方も多いと思います。確かに、スマートフォンの買い替えは大きな出費ですし、手続きも面倒に感じるかもしれません。
でも、LINEのサポート終了が近づく今、何も対策を取らずに放置するのはとても危険です。突然LINEが使えなくなったり、大事なトーク履歴が消えてしまったりするリスクを回避するためには、事前の準備が欠かせません。
このセクションでは、iPhone 8を使い続ける人に向けて、今すぐできる3つの実践的な対策を紹介します。どれも難しい作業ではなく、知っているだけで安心につながる内容なので、ぜひ参考にしてください。
LINEを今のうちに最新版に更新&バックアップを確実に
まず最も基本でありながら重要なのが、LINEのアプリを最新版に保ち、トーク履歴などのバックアップをとっておくことです。
古いiOSでは、ある日突然LINEが「これ以上アップデートできません」と通知を出し、それ以降、バージョンアップが不可能になることがあります。そのときに古いLINEを使い続けると、ログインエラーが起きたり、メッセージが届かなくなるなど、深刻なトラブルに発展するリスクがあります。
そのため、今のうちに使える最新バージョンまでアップデートしておくのが鉄則です。そして、LINEの設定 > トーク > トークのバックアップから、iCloudに定期的にバックアップを取っておくことを強くおすすめします。
また、「アカウントの引き継ぎ設定」もONにしておくことで、万が一端末を変えることになっても、スムーズにLINEのデータを復元することができます。
使えなくなった場合の代替手段(中古端末・Web版など)
どうしてもiPhone 8を使い続けたい場合、LINEが使えなくなった際の**“代替手段”**を知っておくと安心です。
ひとつは、中古スマホの一時利用です。たとえばiOS 17に対応しているiPhone SE(第2世代以降)などを、メルカリや中古ショップで手に入れる方法があります。価格も1〜2万円程度のものが多く、LINE専用端末として割り切ればかなり実用的です。
もうひとつは、**LINEのPC版・ブラウザ版(LINE for Web)**を使う方法。すでにLINEにログインしている状態であれば、LINEのPCアプリやWeb版を使って引き続きメッセージのやり取りが可能です。モバイル版とまったく同じようには使えませんが、緊急時の代替手段としては非常に心強い選択肢です。
iPhone間のデータ移行は意外と簡単!機種変更も視野に
「でも、やっぱり新しいiPhoneに変えるのは面倒…」という声もよく聞きます。でも実は、iPhoneからiPhoneへのデータ移行は、驚くほど簡単なんです。
Appleが提供している「クイックスタート」機能を使えば、古いiPhoneと新しいiPhoneを近づけて、画面の指示に従うだけで、写真・連絡先・アプリ・LINEのトーク履歴などがほぼ完全に移行されます。iCloudやiTunesのバックアップも使えますが、最近はワイヤレス移行のほうが主流です。
しかも、最新のiPhoneはセキュリティも性能も大幅に向上していて、LINEだけでなく、あらゆるアプリの使い勝手が劇的に良くなります。たとえばFace IDやカメラ性能、バッテリー持ちなど、iPhone 8とはまったく別物の体験ができます。
予算に不安がある方も、格安SIMとのセット契約や、中古・整備済み製品を選ぶことでかなり費用を抑えることができます。この機会に、「思っていたより簡単だった」機種変更を前向きに検討してみるのもいいかもしれません。
まとめ:あなたのiPhone 8、今こそ見直しを!
この記事のポイントをまとめます。
- 2025年11月以降、LINEがiOS 17以上を要求する動きが強まっている
- iPhone 8はiOS 16.7までしか対応しておらず、LINEのサポート外になる可能性がある
- LINEはセキュリティ・新機能対応・開発効率の観点から古いiOSを切り捨てる方針
- 過去にもサポート終了によって突然使えなくなった事例がある
- 「今は使える」が油断ポイント。早めのバックアップ・設定確認が大切
- バージョンアップ不能のまま放置すると、トーク履歴やログイン機能に影響が出るリスク
- iPhone 8で使い続けるなら、最新版LINEへの更新とバックアップを忘れずに
- 一時的な対応としては中古端末やLINE Web版の活用も有効
- 機種変更も意外と簡単。クイックスタートでスムーズな移行が可能
- 最新iPhoneにはセキュリティや操作性、カメラ性能など多くのメリットがある
iPhone 8を今すぐ買い替える必要はありませんが、「使えなくなってから慌てる」のではなく、「今のうちに備えておく」ことがとても大切です。LINEが日常生活の連絡手段として欠かせない人ほど、サポート終了による影響は大きくなります。
できることから少しずつ、使い続ける準備、あるいは乗り換えの準備を始めてみてはいかがでしょうか?